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京都市市民活動総合センターのブログ

京都市市民活動総合センターのお知らせを発信していきます!!

【寄付ラボ第 38回】 小さな団体の大きなチャレンジ

しみセン「寄付ラボ」

 今回は「小さな団体の大きなチャレンジ」と題してウータン・森と生活を考える会(以下ウータン)の石崎雄一郎さんに執筆いただきました。
「小さな団体」とは?ウータンは法人格を持たず、有給スタッフもいない団体です。その団体が今回新たに寄付活動として「クラウドファンディング」を始めました。
初めての試みに不安と焦りを感じながらも奮闘した結果はどうようになったのでしょうか・・・。

 

 

 ★小さな団体の大きなチャレンジ

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 ウータン・森と生活を考える会(以下、ウータン)は、今年28年目の NGOで、”暮らしとつながる熱帯林などを守る”ため、”世界の人々と活動”しています。

 

 2015年後半、ボルネオ島で東京都9つ分もの森が焼ける大規模な森林火災が起こりました。

 燃え上がる炎の中で、最前線の現場では、ローカルNGO・FNPF(※1)のメンバーが不眠不休での消火活動を行っていました。そんな彼らをみて「なんとかしたい」と思ったウータンのメンバーは、2回の森林火災緊急集会を開催して寄付をよびかけるなど、2015年末にかけて約30万円の寄付を集め、2016年1月には背負式水タンクを6つ購入して現地へ運びました。

 

 森林火災の被害は大きく、さらなる支援が必要な状況で、ウータンでも再度寄付の呼びかけをと考えました。

 ただ、昨年末に呼びかけたばかりだったので、どれくらいの寄付を集められるか、度々寄付を呼びかけられる側の負担感はどうか、といったことが気になりながらも、これまで学習会やイベントに参加してくれた人に、メールで寄付を呼びかける準備を進めていました。

 

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 ただ、メールでの呼びかけには疑問も感じていました。メールでは支払い方法として、口座振り込みしか提案できず、口座情報が記載されたメールを受け取る人も、戸惑うのではないかという心配がありました。

 いくつかの方法を探し、6月にはCAMPFIRE(※2)というサイトを通して、クラウドファンディングを始めました。既存のサイトを通す安心感のほか、口座振込、クレジット決裁、コンビニ振込など支払い方法の選択肢が多いこと、シェアによる拡散力が期待できることを考慮した結果でした。

 

 写真を選んで文章をはめていくと意外とストーリー作りが面白いのですが、紹介文をつくるのには時間がかかりました。

 寄付者へのリターンは寄付した人が選択しやすい3パターンで準備しましたが、この選定にも、現地との調整などで時間がかかってしまいました。本当は、3ヶ月間くらいの寄付募集期間をもうけたかったのですが、こうした遅れや現地への寄付のタイミングとサイトを通じて集まった寄付が私たちの手元に届くまでのタイムラグなどから、1ヶ月間しか寄付期間をもうける事ができませんでした。

 

 Facebookで拡散できた事は大きな効果でした。

でも、コツコツとメールやメッセージで知り合いや過去のイベント参加者などに個別に協力依頼もしていきました。一時はメッセージを送りすぎて、Facebookから制限がかかるくらいでした。

 

 

 

結果的に約45万円の支援を集めることができました。ウータンとしては、これまでにない寄付金額となりました。僕が嬉しかったのは、単に金額だけではなく、それまで気にかけてなかった方々にも関心を持っていただき、暖かいメッセージをいただいたことです。現場で頑張っているNGOの仲間と日本のみなさんの架け橋となれたことが、今回の寄付の最も大きな成果かもしれません。

 

 寄付をいただいて感じているこれからの課題は、今回支援をしてくださった皆さんと、今後どうつながり続けることができるかです。寄付募集期間中も、もっと細かく現地情報などをお伝えできればよかった・・など手が回り切らなかったことへの後悔はあります。

本当に試されるのは、次の寄付を呼びかける時なのだと思います。成果を出して、それをどう伝えていくかが大事だと思っています。

 

 

※1 FNPF

ウータンがボルネオ島の現地で連携するインドネシアのNGO。メンバーの多くが村人からなり、村人主体で原生種の苗作りと植林に取り組んでいます。

 

2 CAMPFIRE

   クラウドファンディングサイトの一つ。https://camp-fire.jp/

 

 

【執筆者】

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石崎雄一郎(いしざき ゆういちろう)

ウータン・森と生活を考える会 事務局長

小~中学生の時に熱帯林減少に恐怖を感じ、大学で国際協力に関わるものの、就活で離れて行く仲間についていけず一時引きこもる。その後、社会人になり再びNGOに参加、ボルネオ島で熱い志をもつ人々と出会い熱帯林を守る活動に邁進している。

 

団体紹介

ウータン・森と生活を考える会は、「森を守りたい」と願う熱い心をもった人々が集まった市民団体です。オランウータンなど 数多くの生きものが棲み、先住民にとっても生きる糧を与えてくれるボルネオ島の自然豊かな熱帯林を、国内外のNGOや現地の 村人と共に、減少を食い止め回復し保全する活動や森林減少の要因となっている商品の消費者としての私たちの日本での生活を 考える活動を25年以上、市民の力ですすめてきました。

 

 

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※寄付ラボは、寄付が市民社会づくりにどのような意味を持つかといったことを、

寄付を受ける立場や寄付する立場など、様々な立場から事例等も交えて発信して

いきます。

毎月第2・第4金曜日の発信予定です。

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